■発電機が過負荷ランプ点灯で交流出力をしなくなった インバーターユニットの故障

いつものように発電機を始動してグラインダーのスイッチを入れたところ、うんともすんとも言いません。 はじめはグラインダーの故障かと思って近所のコンセントを借りたところ問題なく作動。 まさか発電機が壊れた?とコントロールパネルを確認すると過負荷ランプが点灯し出力ランプが消灯しています・・・。 まずは日常の点検整備から原因を探っていきます。

■プラグ交換

エンジンは快調に回っているので関係ないけどプラグを交換しました。

プラグコードに損傷が無いことを確認。


プラグキャップの内側もよく見ます。プラグが見えますね。プラグレンチで外し新品に交換。


プラグはBPR7HS/NGK。


■エアクリーナーとキャブレターの清掃

こちらも関係ないけどついでに点検清掃をしました。

右側の箱がエアクリーナー。 矢印の爪を外すとエレメントがあるので、 灯油やクリーナーなど発火点の高いもしくは発火しない溶剤で洗浄し、 エンジンオイルを含ませてから余分なエンジンオイルを絞ってから元に戻します。 そして左側がキャブレター。ナット2個を外すと取れます。


分解洗浄をしてからエアーを吹いてゴミを完全に取ってから組み直しました。


■燃料フィルターの交換

こちらも関係ないけど前から交換しようと思っていたので交換しました。

純正品の燃料フィルターは詰まり具合がわかりません。発電機の場合は携行缶から燃料を補給するのでゴミが混入しやすく要点検項目だと思います。


社外品のキジマ製燃料フィルター。2輪用かな?


IN OUT フローの向きを間違えないように取り付けます。 透明なので中の詰まり具合の確認が容易です。


■断線やショートの確認

ここまでの点検整備は日常のメンテナンスの範疇ですが、 これから先は手探りで1個1個原因を潰していくことになります。 といっても素人にできることは限られていますが・・・。 まずインバーター発電機の仕組みですが、 エンジンの動力でオルタネーターを回し交流を発電します。 そしてその交流をコンバーターでいったん直流に変換し、 インバーターで再度正弦波と呼ばれる家庭のコンセントの交流に近い波形の交流を出力します。

写真では見づらいですが過負荷警告ランプが点灯しています。出力表示ランプは消灯していますね。 どこまでは電気が来ているのか、そして断線やショートの確認をしていきます。 (負荷を繋いでないのに過負荷ということだからどこかでショートしているのだとは思うのだけど) コントロールパネルを外し、AC DCそれぞれのコンセントにテスターをあて電圧を計測してみました。 やはりACは通電無し。でもDCのコンセントは12Vがちゃんと出ていました。 このことからオルタネーターで交流を発電しコンバーターで直流に変換するまではOKと判断できます。 ※DCコンセントを使う時はECOスロットルはオフにするそうです。


とすると直流から再度正弦波の交流に変換するインバーターからACコンセントまでの間に原因があるということになりますね。 とりあえずコントロールパネル内のコネクターやギボシ端子など接続部の点検をしました。でも問題なし。


もしかして単純にACコンセントが水分や油分の付着でショートしているだけかもと配線を外してみますがダメ・・・。


となるとオルタネーターからの配線とインバーターユニット(正式名称は知りません)かなと。


コネクター類の接続確認をしたけど問題なし。各部品はエンジンの振動で破損しないようにか樹脂で固められているためお手上げ。


唯一、このコイルが多少焼けてるかな?という他は異常を発見できませんでした。 結局これ以上のことは僕にはできないのでギブアップ。 ここまでの点検でインバーターユニットの破損と思われますが、 この発電機はヤフオクで買ったもので販売元はもうないし、 ネットで検索するもOEM先の(Duracell:デュラセル)が今でも発電機の製造をしているかよくわからない。 他販売店による同等品は出回ってるようだけど、このインバーターユニット単体では入手できないようです。 その辺は購入時に国内に代理店の無い中国製発電機ということを承知の上での購入なのであきらめないとね・・・。 でもいつか交換して復活させたいなと。 それまではDC12V(実際は充電電圧くらいはあります) 6Aでバッテリーの充電なんかで活用することにします。 最後に今回の発電機の故障の原因は高圧洗浄機にあると思っています。 定格電力は1100Wだけど始動時(サージ)電力は50Hz地域で5500Wに達するため、 発電機に保護回路があるものの電装品にダメージを与え続けたのかと。 他の電動工具(モーター類)の起動電力には耐えてくれていたけど、 高圧洗浄機のコンプレッサーの起動電力にはさすがに耐えられなかったようです。