■リコイルスターターロープ(発電機や刈払機の紐)の交換修理
発電機や刈払機などのエンジンの始動は紐を引っ張っるリコイルスターター式が殆どですがこの紐が切れてしまうことがあります。 消耗品なので自分で交換修理ができるようにしておくといいかと。
切れてしまったリコイルスターターロープ。ホームセンターの農機具コーナーで新品のスターターロープを購入しました。 で、交換したあとに気付いたのですが、付いていたスターターロープの長さは120センチ。新品は100センチで長さが足りず・・・。 購入のさいは長さと太さを確認するのを忘れずに。
僕が所有している発電機 GTR-1800Vを例に交換手順を記しておきます。※燃料とオイルは抜いてから作業したほうがいいと思います。 発電機の手すり3ヶ所のネジと点検蓋のネジを外します。
下側は長いネジ。
排気側カバー4ヶ所のネジ。
出力パネル4ヶ所のネジ。
出力パネルが外れました。パネル内に基板とコネクターがあります。
給油口のゴムパーツを外します。左右のカバー(写真では上下)に挟まれるように固定されています。
ストッパーリングとでもいうのか?スナップリングを外します。 これでカバーが外せ中に手が入るようになります。
小さい赤丸がリコイルスターターロープの通し穴。 リコイルスターターはボルト3ヶ所で固定されています。
カバーを完全に外してみました。大きい赤丸3ヶ所がエンジン本体を固定、 小さい赤丸2ヶ所と赤矢印でインバーター部(かな?)の基板とヒートシンクが固定されています。
リコイルスターターを外したところ。フライホイールと空冷ファンが見えますね。
リコイルスターター。プーリーの赤矢印のところでスターターロープをしっかり結びぐるぐる巻いてから赤丸に通します。下の写真のようにばらして作業したほうが楽です。 ※ゼンマイバネが飛び出すリスクがありますが・・・。
センターボルトを外してみました。赤矢印の裏側にスターターロープを巻き戻すゼンマイバネがあります。
組み戻すさいは稼動部に潤滑剤を塗布し、またスターターロープを引っ張ってみて手を離すとスターターロープがちゃんと巻き取られるように調整します。 なお動作確認をするとわかりますが、プーリーはただ単にスターターロープを巻き取るだけではなく、 引っ張る時はクラッチ部が前進(写真では上方)し、フライホイールを介してクランクシャフトに回転力が伝わりエンジンを回すようになっています。 そしてスターターロープが巻き戻されると後退してクラッチが切れるのがわかるかと思います。
カバーにエンジン本体ほかを組み戻していきます。 エンジンは重いから腰を痛めないように。 赤丸のようにスターターロープに誘導用のロープを繋いで延長しておくといいかと。
エンジン本体をちゃんとした位置に固定しないと燃料タンクやカバーなどがしっかり嵌りませんのでよく確認します。
とりあえず左右のカバーを仮止めしてからストッパーリングを嵌めます。(下部2ヶ所の長いボルトは固定してもOK)
給油口のゴムパーツを取り付けるのですが、カバーの合わせ目は広げる必要があります。 写真のようにマイナスドライバーでこじって広げればいいかと。(手すり部のボルトは外します)
このゴムパーツは上から被せるだけではなくカバーに噛ませて固定しているのでけっこう面倒な作業です。
誘導用のロープを外してスターターロープをハンドルに固定します。プーリー側もそうですがコブは大きくしておかないとすっぽ抜けるのでご注意を。 あとこの作業中にスターターロープから手を離してプーリーに巻き取られることがないように注意してください。あとはハンドルのパネルと燃料スイッチを嵌めて完了です。※仮止め部のネジの本締めを忘れずに。
カバー手すり部用ネジ。
点検蓋ネジ。
カバー下部用ネジ。エンジンを支えます。
排気側および出力パネル用ネジ。
ストッパー。
リコイルスターター固定用ボルト。